要点まとめ
- まぶたの手術(blepharoplasty)は、男性で最も急速に増えている美容施術のひとつで、男性らしい特徴を保ちながら顔を若々しく整えたいというニーズを反映していると説明されています[1]。
- 男性の目元は、解剖学的な構造や加齢の現れ方が女性と異なり、この違いが手術の計画と結果の両方に影響するとまとめられています[1]。
- 男性の手術では、組織を控えめに取り除き、まぶたの厚みを残して、女性的に見える変化を避けることが重視されています[1]。
- 男性は解剖学的な要因や皮膚の特性から、下まぶたの位置の異常、目立つ傷跡、傷口が開くこと(創離開)が起こりやすいと説明されています[1]。
- この記事の根拠の多くは専門家によるレビューであり、男性だけを対象に結果や合併症の割合を数値で示した資料は不足しています。
男性のまぶたの手術が増えている背景
顔を若々しく整えたいと考える男性は増え続けており、目元は男女で美的な基準の違いが大きいため、別に検討する価値のある部位とされています[2]。2026年のレビューは、男性のまぶたの手術が増えた背景として、文化的な意識の変化と、男性らしい特徴を保つ若返り治療へのニーズを挙げています[1]。
目の周りの筋肉が休んでいるときと動いているときの見え方は、年齢、感情、性別、人種の印象に影響すると説明されています[3]。そのため男性のまぶたの手術では、たるんだ皮膚を減らすことと同じくらい、術後にどのような印象が残るかが重要な検討事項になります。
アジア人男性のまぶたの手術にも、特有の解剖学的・美的な配慮点があるとするレビューがあります[4]。ただし、このレビューの論文要旨には具体的な違いや数値は示されておらず、この記事で参考にしたほかのレビューの要旨も、対象とした人種を明らかにしていません。
上まぶたと眉はあわせて評価します
上まぶたと眉が接する部分は、加齢に伴うさまざまな変化が互いに関わり合って起こる、複雑な領域です[5]。理想的な女性の目と眉を定義しようとする試みは多くありましたが、男性についてはそうした取り組みが行われてこなかったと指摘されています[5]。
男性では多くの場合、額や眉間のしわが現れるとともに、上まぶたの皮膚のたるみ、眉毛下垂(brow ptosis)、眼瞼下垂(blepharoptosis)のいずれかがあわせて見られ、上まぶたのくぼみがさらにへこむ方もいます[5]。このうちどの変化が目立つのかは、診察で判断します[5]。
治療には手術以外の方法と手術の両方が用いられ、手術としては上まぶたの手術、さまざまな眉の挙上術や眉の形の修正、眼瞼下垂の矯正、脂肪注入があります[5]。目の周りの筋肉を手術や手術以外の方法で調整すると、眉の高さや普段の眉の位置、表情じわが変わることがあり、2つの方法を組み合わせることも多いと説明されています[3]。たるみの原因がまぶたの皮膚なのか眉なのかによって、検討する手術が変わることがあります。
下まぶたの手術で考えたいこと
あるレビューは、男性の目元の加齢による変化は女性と同じように起こると考えています[6]。一方で別のレビューは、男性の加齢には特有の現れ方があり、それに対応してこそ男性らしい顔を保てると強調しています[1]。このように、レビューによって見方が少しずつ異なります。
下まぶたの手術にはさまざまな方法がありますが、あるレビューの著者らは、男性には結膜側からアプローチする方法(transconjunctival approach)を好んで用い、必要に応じて眼窩隔膜の奥まで範囲を広げると述べています[6]。この方法で、余分な脂肪を取り除いたり、目の周りと頬骨をつなぐ靭帯(orbitomalar retaining ligament)をゆるめて脂肪を再配置したりすることができます[6]。
著者らは、患者さんが最も気にすることの多い、目の下と頬の間の溝(palpebromalar groove)や涙溝(nasojugal groove)を狙って手術すると、よい結果が得られると説明しています[6]。また、下まぶたの位置の異常を防ぐには、下まぶたを安定させ、支えたり引き締めたりする処置が重要だと強調しています[6]。
男性らしい印象を保つための手術の原則
あるレビューは、上まぶた、下まぶた、目尻(lateral canthus)、眉の美的な基準を男女に分けて検討し、男性の外見を保つための原則をまとめました[2]。著者らは、こうした原則に従えば、男性の目元の手術で一貫した結果が得られると考えています[2]。
2026年のレビューも、組織を控えめに取り除き、まぶたの厚みを残し、女性的な特徴を避ける手術の戦略を強調しています[1]。矯正しすぎると印象が女性的に変わることがあるため、控えめな手術の考え方と細やかな手技が必要だと説明しています[1]。
男性に起こりやすい合併症
レビューによると、男性は解剖学的な要因や皮膚の特性から、下まぶたの位置の異常、目立つ傷跡、傷口が開く創離開(wound dehiscence)といった合併症が起こりやすいとされています[1]。これはレビューの著者らによる整理であり、この記事で参考にした論文の要旨には、男性と女性の合併症の割合を直接比べた数値はありません。
下まぶたの手術で支えや引き締めの処置が強調されるのも、こうした位置の異常を防ぐためです[6]。実際のリスクは、皮膚の状態、たるみの程度、手術の方法によって人それぞれ異なるため、術前の診察でご自身のまぶたのリスク要因を確認することが大切です。
カウンセリングで確認したいこと
男性のまぶたの手術では、たるんだ皮膚を減らすことに加えて、眉の位置、眼瞼下垂、くぼみ、下まぶたの支えまであわせて評価することが多くあります[5, 6]。次の内容を診察の際に確認してみてください。
- たるみの原因がまぶたの皮膚なのか、眉毛下垂や眼瞼下垂なのか
- 男性らしい印象を保つには、皮膚や脂肪をどの程度取り除くのか
- 下まぶたの手術の場合は、アプローチの方法と、まぶたを支える処置を行うかどうか
- 傷跡の位置と、傷が治るまでの間に注意すること
- 手術以外の方法を組み合わせたり、代わりに用いたりできるかどうか
よくある質問
- 男性のまぶたの手術は、女性と方法が違うのですか?
- 男性に用いられる手術は、上まぶたの手術、眉の挙上術、眼瞼下垂の矯正、脂肪注入などさまざまです[5]。ただし男性は解剖学的な構造や加齢の現れ方が異なるため、手術の計画も異なり、組織を控えめに取り除いて女性的な変化を避けるという原則が強調されています[1]。具体的な方法は、まぶたと眉の状態を診察したうえで決めます。
- 手術の後、印象が女性的になることはありますか?
- あるレビューは、矯正しすぎると女性的な印象につながることがあると指摘しています[1]。そのため、男性の外見を保つための原則を別にまとめたレビューもあります[2]。希望する印象を手術の前に具体的に伝え、相談しておくと役立ちます。
- 男性のまぶたの手術についての研究は十分ですか?
- この記事で参考にした資料の多くは専門家によるレビューで、男性だけを対象に結果や合併症の割合を数値で示した論文の要旨はありませんでした。理想的な男性の目と眉を定義する作業もまだ行われていないという指摘があります[5]。そのため、手術を決める際は、ご自身の状態を直接診察した専門医と相談することをおすすめします。
参考文献
- Tripathi NV, Hakimi AA, Reilly MJ. Blepharoplasty: Rejuvenating the Male Periorbital Area. Facial Plast Surg. 2026.PubMed 40854548DOI
- Scheuer JF 3rd, Matarasso A, Rohrich RJ. Optimizing Male Periorbital Rejuvenation. Dermatol Surg. 2017.PubMed 29064985DOI
- Langsdon P, Karter N. Manipulation of the Periorbital Musculature. Facial Plast Surg. 2018.PubMed 29631291DOI
- Frederick JW, Kim J, Yoo DB. Asian Male Blepharoplasty and Rhinoplasty. Facial Plast Surg Clin North Am. 2024.PubMed 38936994DOI
- Warren RJ. Upper Blepharoplasty and Brow Rejuvenation in Men. Clin Plast Surg. 2022.PubMed 35367030DOI
- Rao V, Sullivan PK. Lower Lid Blepharoplasty in Men. Clin Plast Surg. 2022.PubMed 35367031DOI
この記事は、DOY JUN美容外科が海外の学術誌に掲載された論文の要約(抄録)をもとに韓国語でまとめた一般的な健康情報を、翻訳したものです。治療方法や結果は個人の状態によって異なるため、正確な診断と治療計画は専門医へのご相談でご確認ください。




