要点まとめ
ニキビ跡は、なぜできるのでしょうか
ニキビによくともなう炎症性の病変は、跡を残しやすいものです[3]。傷が治る過程でコラーゲンが多くつくられるか、少なくつくられるかの違いによって、異なる形の跡ができます[3]。
2024年の医学教育の文献は、ニキビ跡はよくみられ、ニキビを効果的に管理してもできることがあると説明しています[1]。それにもかかわらず、ニキビの診療では、跡の治療が十分に扱われなかったり、見落とされたりすることが多いと指摘しています[1]。
どのくらい多く、どのような人にできやすいのでしょうか
2023年のシステマティックレビューとメタアナリシスは、ニキビのある患者さん24,649人を含む37件の研究を集めて分析しました[2]。ニキビのある患者さんのうち、跡がある割合は47%(95%信頼区間38〜56%)でした[2]。この割合は、年齢、性別、ニキビの重症度、患者さんを集めた場所によって違いがありました[2]。
危険因子としては、男性(オッズ比1.58)、ニキビの家族歴(オッズ比2.73)、ニキビの重症度が確認されました[2]。中等度のニキビのオッズ比は2.34、重いニキビは5.51でした[2]。研究チームは、跡を減らすには、ニキビの初期から注意を払い、効果的に治療することが重要だと結論づけています[2]。ただし、これらの数値は複数の国の研究を集めた結果であるため、特定の集団にそのままあてはめることは難しいといえます。
- 男性
- ニキビの家族歴
- 中等度以上のニキビ
跡の種類と評価
ニキビ跡は、肌の表面が不均一になる凹凸の跡と、色が残る色素性の跡に分けることができます[1]。跡の評価ツールを使い、跡の細かいタイプを区別すると、それに合わせた治療計画を立てることができます[1]。
ただし、評価の方法にも限界があります。2018年の文献レビューは、評価の尺度はいくつもあるものの、ほとんどは跡の色、深さ、時間による変化を反映できておらず、十分に検証された標準的な尺度がまだ必要だと指摘しています[5]。そのため、治療の前後の変化を判断するときは、写真と診察の所見をあわせて確認することが役立ちます。
治療方法の種類と根拠
マイクロニードル(microneedling)は、ニキビ跡に広く用いられている、体への負担が少ない(低侵襲の)方法です[4]。2020年のシステマティックレビューで検討された33件の論文は、いずれもマイクロニードルの後に跡の見た目がよくなったと報告しています[4]。しかし、このレビューにはランダム化研究だけでなく、症例報告や症例集積研究も含まれており、マイクロニードル単独の治療を、組み合わせた治療やフラクショナルレーザーと比べた根拠は一貫していませんでした[4]。
高周波(radiofrequency)の技術も、ニキビ跡の改善や、肥厚性瘢痕とケロイドの治療などに用いられています[6]。高周波の機器は電極の数によって単極、双極、多極に分けられ、フラクショナル方式など、さまざまな形があります[6]。
跡は種類ごとに皮膚の構造や組織の変化が異なるため、1つの方法がすべての跡に合うわけではありません[3]。跡のタイプによって方法を選んだり、いくつかの方法を組み合わせたりします。
跡がもたらす心の負担
ニキビ跡は、見た目だけの問題ではありません。跡のある人は、気分の落ち込みや、死にたいと思うほどの深刻な気持ちを含む、大きな心理的・社会的な負担を抱えることがあると報告されています[1]。跡が生活の質に大きな影響を与えうることも、あわせて指摘されています[3]。心がつらいときは、肌の治療とあわせて、そのことも診察の際にお話しいただくことをおすすめします。
予防と、カウンセリングで確認したいこと
跡を減らす第一歩は、ニキビが進行する初期の段階で適切な治療を受けることです[2]。すでにできた跡は、タイプや深さ、肌の状態によって治療計画と結果が変わるため、診察で跡を評価したうえで方法を決める必要があります。治療の効果と回復の過程には、個人差があります。
- 現在ニキビが活動しているかどうかと、その治療計画
- 跡のタイプ(凹凸の跡、色素性の跡)と深さ
- 検討している治療方法ごとの回復期間と副作用
- 予定される治療の回数と、評価の方法
よくある質問
参考文献
- Jennings T, Duffy R, McLarney M, et al. Acne scarring-pathophysiology, diagnosis, prevention and education: Part I. J Am Acad Dermatol. 2024.PubMed 35792196DOI
- Liu L, Xue Y, Chen Y, et al. Prevalence and risk factors of acne scars in patients with acne vulgaris. Skin Res Technol. 2023.PubMed 37357642DOI
- Sánchez Viera M. Management of acne scars: fulfilling our duty of care for patients. Br J Dermatol. 2015.PubMed 25597636DOI
- Mujahid N, Shareef F, Maymone MBC, et al. Microneedling as a Treatment for Acne Scarring: A Systematic Review. Dermatol Surg. 2020.PubMed 31356435DOI
- Clark AK, Saric S, Sivamani RK. Acne Scars: How Do We Grade Them? Am J Clin Dermatol. 2018.PubMed 28891036DOI
- Krueger N, Sadick NS. New-generation radiofrequency technology. Cutis. 2013.PubMed 23461058
この記事は、DOY JUN美容外科が海外の学術誌に掲載された論文の要約(抄録)をもとに韓国語でまとめた一般的な健康情報を、翻訳したものです。治療方法や結果は個人の状態によって異なるため、正確な診断と治療計画は専門医へのご相談でご確認ください。